COAST Cardプロジェクトは、現実の社会における変革を目指す実践的な研究・行動プロジェクトです。理論的な研究とともに、現地観測、多様な関係者との協働を通して、研究を深化させていきます。
そこで重要となるのが、各国が研究の対象としているプロジェクトサイトです。
- 国内
- 東京湾:経済的に重要で人口密集した半閉鎖性湾です。「江戸前」を育んできた豊かな漁場であり、重要な生物生息地でもあります。
- 石垣島・石西礁湖:西表石垣国立公園内に位置し、日本で最大規模のサンゴ礁域です。長引くシルトの堆積問題に加え、観光事業、オニヒトデの大量発生、サンゴ白化などの問題が近年見られ、この地域の脅威となっています。
- 国外
- チェサピーク湾(米国):ワタリガニとカキで知られる米国で最大の汽水域で、その環境の健康度は6つの異なる州の影響を受けています。順応的管理の枠組みで管理され、毎年のレポートカードによって環境基準の達成度を公開しています。
- マニラ湾(フィリピン):マニラ首都圏において人気の夕焼け鑑賞スポ ットで、経済・文化や生態学的にも重要なサイトです。家庭、農業、水産養殖、産業からの廃棄物が流れ込む4つの二次流域に面し、汚染や沿岸開発の脅威にされされていることから、重要な汽水域資源に悪影響が及んでいます。
- ゴア海岸(インド):湿地帯、潮汐湿地、湖、河口と湾が相互に連結したシステムのあるサイトで、漁業者を支えています。この地域では商業目的で捕獲される貝類が減少していることから、そのような生物資源やその生息地がストレスを受けていることを示しています。